2011年02月06日

キャプテン・ビーフハート

キャプテン・ビーフハート



皆さん今晩は!
これからの30分間は、このFM81.4、FM西大和からオンエアーさせて頂きます、
ラジオでROCK!「Radio nowhere」

でお楽しみくださいませ。お相手させて頂きますのは私、DJ PON- CHANG!(ぽんちゃん)で御座います!どうぞ宜しくお願い申し上げます!
それでは早速番組の方、進めていきたいと思いますが…。
さて、早くもグレゴリオ歴の2番目の月、旧暦では如月「きさらぎ」のほか、いんしゅん(殷春)、うめみづき(梅見月)、けんうづき(建卯月)、ちゅうしゅん(仲春)、なかのはる(仲の春・中の春)、はつはなつき(初花月)、ゆききえつき(雪消月)、ゆきげしづき(雪消月)、れいげつ(麗月・令月)、をぐさおひつき(小草生月)なんていう異名もあるとされる「2月」に早くもなりまして、「光陰矢のごとし」とは、誠に言い得て妙な文句だなぁ~と、改めて感心するとともに、しみじみと噛み締めている次第では御座いますが…。
で、本日はと申しますと、先月から予告させて頂いておりましたように、昨年12月17日、アメリカはカリフォルニア州内と言いますから、1982年に音楽業界を引退してからは、オレゴン州境から数マイルしか離れていないカリフォルニアの辺境に小さな家を確保し、隠遁者の如く、前衛的なドローイングなどの芸術作品を制作しては「画家」として活動を続けてきたようですし、多分そこでお亡くなりになったのではないかと推察するところでは御座いますが、1941年、カリフォルニア州はグレンデールで生まれ、一方の天才であるフランク・ザッパとはハイスクール時代からの盟友で、その芸名についてもザッパが名付け親になったとされる本名ドン・ヴァン・ヴリード、音楽業界では
「キャプテン・ビーフハート」

(牛心隊長)として、既成概念に囚われることなく自由奔放な作品を多々発表し、特にその作品群の中でも超個性的と評された「トラウト・マスク・レプリカ」の作風は、後のパンク世代に「何をやっても良いんだ」とばかりに、多大なる影響と自信を与えたとされておりますが、本日はそんな功績を遺しつつも、脳や脊髄の神経線維を覆っている髄鞘(ずいしょう)が壊れて発症すると言われている「多発性硬化症」の合併症の為に、69歳で亡くなってしまった「キャプテン・ビーフハート」、その人を取り上げては、追悼の意味で「特集」とさせて頂きたく思います。
今でこそ1960年代後半、アメリカは西海岸で巻き起こったサイケデリック・ロック・ムーブメントの最重要バンドのひとつに数えられるキャプテン・ビーフハート率いる「ヒズ・マジック・バンド」ではありますが、アメリカのレーベル「ブッダ」からデビューした当初は、伝統的なシカゴスタイルのブルースなどの音を真っ当に踏襲し、それをダイナミックに体現するビートバンドとして活動しておりまして、当時の音楽業界の関係者の間では「史上最強にして最高のホワイト・ブルース・シンガーになるだろう」と期待され、その将来性を高く買われていたそうで御座います。それが証拠に1965年に発表となったデビューアルバム「セイフ・アズ・ミルク」は、あのジョン・レノンのフェイバリット・アルバムの1枚だったというエピソードもあるぐらいで、事実「セイフ・アズ・ミルク」に耳を傾けますと、繰り返し聴こえてくるのは、オーソドックスなブルースや、R&Bの影響を感じさせる抒情的なナンバーなどで、若干ではありますが、その後の実験的でアバンギャルドな変化を感じさせる片鱗というか、要素も全く見受けられない訳ではないですけども、それでもこの時点では、大多数の人々がブルースシンガーとしてのビーフハートの将来の姿に思いを馳せ、その道での「ブレイク」を予想したとしても、何ら責められるべき理由にはならないと、私自身思っておりますけども…。
ハイ、ということで~
それでは、デビュー当初の「理解し易い」「聴き易い」ビーフハートの楽曲を、先ずはお送りするということで、ジョン・レノンのフェイバリット・アルバムでもあったという1965年発表のファーストアルバム「セイフ・アズ・ミルク」から、素敵なナンバーを4曲ほどお届けしたいと思います。
先ずはスライドギターの音色で始まる、まさに王道を行くブルースと言った趣の強い「Sure`Nuff`N Yes I Do」(シュアー・ナフィン・イエス・アイ・ドゥー)と、ダンサブルに弾むビートが何ともカッコ良い「ジグザグ・ワンダラー」、そしてファルセットボイスのコーラスと哀愁に満ちたビーフハートの歌声が心地よく耳に馴染みます「アイム・グラッド」、更にもう一曲ということで、キャプテンの吹くマウスハープと、地を這うようなルーズな乗りが独特のウネリを醸し出している「プラスチック・ファクトリー」、以上の4曲をお届けしたいと思います。
それではどうぞ!
キャプテン・ビーフハート・アンド・ヒズ・マジック・バンドです。











キャプテン・ビーフハートWiki
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%97%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%95%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%88


キャプテン・ビーフハート


                                           

如何でしたでしょうか?発表されたのが1965年と言うことを考えれば、これはこれで、その作品のクオリティーの高さにも、掛け値なしで拍手を送る事が出来るとは思いますが。

さて、続きましてはキャプテン・ビーフハートを一躍、音楽業界における極北の偉人(異人?アウトサイダー)、カリスマに変貌させ、後のパンクロッカーや前衛音楽を志すミュージシャン、たとえばXTCやソニックユース、はたまたザット・ペトロール・エモーションやトム・ウェイツ等々のアーティスト達に多大なる影響を与えることになった、1969年発表の2枚組、フリージャズやエスニック・ミュージック、はたまた現代音楽など、ありとあらゆる音楽的な要素をミックスしては、これまでの音楽における「既成概念」を完膚なきまでに打ち砕くような作品に昇華させ、それも28曲(!)というボリュームで聴く者に迫りくるという、正にとんでもないモンスターアルバムである「トラウト・マスク・レプリカ」をご紹介したいと思います。
このアルバムは、8時間半でビーフハートが一気呵成にピアノで28曲を書き上げて、その後1年近くバンドで、リハーサルと録音に時間を費やし製作されたと、今もって実しやかに、あちこちで伝説の如く語られているようですが、しかし当時を良く知る、ドラマーとしてマジックバンドに関わっていたアート・トリップ氏によると「これは事実ではない」とのことで、実際には1年近くスタジオでマジックバンドの面々が28曲を練り上げて、8時間半でバンドパートを録音し、その後、ビーフハートがボーカルを被せて行くというプロセスを経て完成させたというのが真実のようです。なせ、このようなことになったかと言えば、その一番の理由は予算、お金とのこと。このアルバムのプロデューサーだったフランク・ザッパも、この頃は余りお金を持っておらず「極力無駄使いはしたくない」という思いが強く、結果、こうした流れになったそうです。しかし、それが故にアート氏曰く、「そうした背景もあり、このアルバムにはかなり杜撰な箇所も残っており、1970年初頭に再度、自分がじっくりとアルバムを聴き直し、全てのパートを譜面に起し直したところ、ライブでの演奏は格段良くなった」と語るとともに、併せて「じっくりと時間をかけて製作されたものとして、私個人としては、このアルバム『トラウト・マスク・レプリカ』を聴きたかった」とするコメントも残しています。
それでは、「百聞は一見」ではないか、もとい「一聴」にしかずということで、問題のアルバム「トラウト・マスク・レプリカ」をお聞き頂きたいと思いますが。
どうだろう…。人によっては単なる不協和音、神経を逆撫でするだけのノイズという風に感じられるかも知れませんが、まぁ世の中にはこういうものも存在するということで、鷹揚な気持ちを持ってご容赦願いたいとは思いますが。(笑)ヨロピク!
~ということで、このアルバムから先ずは2曲お届けしたいと思います。
曲は「Moonlight On Vermont」、「China Pig」です。
どうぞ!
                                           








“ラジオでロック”「Radio Nowhere」

この番組では皆さんからのご意見、ご感想等々お待ちしております。
今から申し上げます宛先に是非、あなたの生の声をお聞かせください。

E-MAIL 
post@fm814.co.jp

FAX  0745-33-3601
MAIL 郵便番号〒636-8555 FM 81.4(エフエムハイホー)FM西大和

“ラジオでロック”「Radio Nowhere」

の係と明記して、お送りくだされば手元に届くかと思いますので、挙ってリスナーの方々、また宜しくお願い申し上げます!

さて本日は最後も「キャプテン・ビーフハート・アンド・ヒズ・マジック・バンド」でアルバム「トラウト・マスク・レプリカ」から、「ベテランズ・デイ・ホッピー」をおかけして、お別れしたいと思います。





キャプテン・ビーフハート



それではみなさんまた来週。時間になりましたら、ダイヤルはFM81.4、FM西大和にお合わせ頂き、この番組にお付き合いくださいませ。
お相手はDJ PON-CHANG!(ぽんちゃん)でした!それでは…。シー・ユー・ネクスト・ウィーク!バイバイ! 

(レディオノーウェア2011・2・6オンエアー分)




P.S.
※2月2日。あのザ・ホワイト・ストライプスが解散!残念無念…です。


キャプテン・ビーフハート



ホワイト・ストライプスは、本日2011年2月2日、公式に解散し、今後新たなレコーディングやライヴは行なわないことをアナウンスします。

 解散する理由は、音楽的な意見の相違ではないし、音楽を続ける意思がなくなったわけでも、健康上の理由でもありません。メグとジャックは共に健康であるし、気分もよく感じています。

 解散は多様な理由からなるものですが、一番大きな理由は、このバンドの美しさと素晴らしさをこのままの形で残しておきたいということです。

 メグとジャックは、ファンのみんなに感謝をしています。そして、ホワイト・ストライプスとしての13年のキャリアをこんなにも濃密で素敵なものにしてくれた、みなさんの熱いサポートにはほんとうに敬服しています。

 Third Man Records〉は引き続きバンドの未発表音のライヴ音源やスタジオ音源を、レコード・クラブや一般の発売方法でリリースしていく予定です。

 メグとジャックは、この決断がファンに悲しみをもたらさないことを祈り、また、これはバンドが創作してきたアートと音楽を尊重したポジティヴな前進だと思ってもらえることを願っています。なぜならこの決断は、ホワイト・ストライプスの作品を共有してくれたファンのみなさんの気持ちも最大限に考え、尊重してなされたものでもあるからです。

 そしてこれがバンドからの最後のメッセージです。

 「ホワイト・ストライプスはもうメグとジャックのものではないんだ。ホワイト・ストライプスは、これからはみんなのものになる、そしてみんなはそれを好きなようにしてほしい。人々が望めば、音楽とアートの美しさは永遠に残るだろう。この素晴らしい経験を一緒にしてくれてありがとう。そのみんなの気持ちは僕らのなかで永遠に消えることはないし、そのことには本当に感謝しているよ」

心より
メグ&ジャック・ホワイト
ホワイト・ストライプス





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Posted by PON-CHANG!(ぽんちゃん) at 09:00 │ROCK・音楽